お菓子作りに挑戦している方の中には、「プロみたいにツヤツヤのチョコでコーティングしてみたいな」と思う人もいるかもしれません。
チョコで表面をコーティングするだけで、手作りのお菓子がまるでお店で売っているような見た目になります。
また、カリッとした食感とチョコの濃厚な風味が加わることで、味わいもぐんと良くなります。
でも、チョコをコーティングするには「テンパリング」という温度調整のテクニックが必要になります。
テンパリングはちょっとした温度の違いで失敗しやすく、慣れていないと難しいと感じるかもしれません。
そんなときに便利なのが、「コーティング用チョコレート」という特別なチョコレートです。
このチョコレートは、溶かすだけで自然に光沢が出て、固まり方もきれいになります。
ですが、コーティング用チョコレートはすべてのスーパーや店舗で手に入るわけではありません。
手元にないときや、買いに行く時間がないときは、どうしたらいいのでしょうか?
この記事では、代わりになるチョコレートや、家庭でも簡単にできるチョコレートコーティングの方法を紹介します。
初心者さんでも挑戦しやすいように、丁寧に説明していますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
コーティング用チョコレートがないときはどうする?
コーティング用チョコレートは、チョコが溶けやすく、固まったときにピカピカのツヤが出るように作られています。
このチョコを使えば、テンパリングという難しい作業をしなくても、きれいに仕上げることができます。
ですが、近くのスーパーに売っていなかったり、ネットで買おうとしても到着まで時間がかかってしまうこともあります。
そんなときは、家にあるほかのチョコを使って、代用することができます。
もちろん、すべてのチョコレートが同じように使えるわけではありません。
選び方や、使い方にはちょっとしたポイントがあります。
次の章から、どんなチョコが使えるのか、それぞれのメリットと注意点を見ていきましょう。
クーベルチュールチョコで本格派コーティング
クーベルチュールチョコレートは、製菓用に作られたプロ仕様のチョコレートです。
カカオバターの量が多く含まれているので、溶かすととてもなめらかになり、口どけも良くなります。
このチョコレートは、チョコ細工やボンボンショコラのコーティングなどにもよく使われています。
ですが、使用するには「テンパリング」という温度調整が必要になります。
温度管理を間違えてしまうと、表面が白っぽくなったり、パリッと固まらなかったりしてしまいます。
以下はテンパリングの基本的な手順です:
工程 | 温度目安(ミルクチョコの場合) |
---|---|
溶解 | 湯せんで約50℃にして、チョコを40℃まで溶かす |
冷却 | 氷水でチョコを約27~28℃に冷ます |
再加熱 | 再び湯せんにかけて31~32℃に調整する |
このような3段階の温度管理を丁寧に行うことで、美しいコーティングになります。
作業に慣れればスムーズにできるようになりますが、最初は温度計を使うのがおすすめです。
時間に余裕があるときや、仕上がりにこだわりたいときにチャレンジしてみましょう。
市販の板チョコでも代用できる?
お菓子作りに慣れていない方でもすぐに手に入れられるのが、市販の板チョコです。
板チョコはスーパーやコンビニでも気軽に買えるので、使いやすい材料のひとつです。
風味はクーベルチュールチョコに比べてやや劣りますが、コーティングにも十分使うことができます。
ただし、こちらもテンパリングをしないと、ベタついたり白くなったりしてしまうことがあります。
また、溶けた板チョコは少し粘度が高くなるので、厚く塗ってしまいやすい点にも注意が必要です。
それでも、家に余っている板チョコを活用できるのは大きな魅力です。
ちょっとしたおやつや、少量のお菓子に使うなら、気軽に試してみるといいでしょう。
お祭りでおなじみ「チョコバナナ用チョコ」
チョコバナナ用のチョコレートは、お祭りでよく見かけるコーティングに使われています。
このチョコは流動性がとても高く、冷えるとすぐにパリッと固まるのが特長です。
テンパリングをする必要がなく、ただ温めるだけで使える手軽さが人気の理由です。
扱いやすく、初心者でもツヤのあるきれいな仕上がりを作ることができます。
ただし、販売されているのは業務用の大容量タイプが多く、個人で使うには量が多すぎることもあります。
たくさんのチョコバナナやお菓子を作る予定がある人には、とても便利な選択肢です。
手間いらず!初心者向け簡単コーティング術
「テンパリングはちょっと難しそう…」という方におすすめなのが、油を加える方法です。
この方法なら、溶かしたチョコにサラダ油を少し混ぜるだけで、サラッとした質感に変わります。
チョコレートがスムーズに流れるようになり、扱いやすくなります。
光沢も出やすくなり、見た目にもきれいなコーティングができます。
サラダ油で作るチョコレートコーティング
作り方はとても簡単です。
使う材料と分量の目安はこちらです:
材料 | 分量例 |
---|---|
チョコレート | 150g |
サラダ油 | 大さじ1(10%程度) |
チョコレートを溶かしたあとに、サラダ油を加えてよく混ぜるだけです。
この方法なら、難しい温度調整は必要ありません。
流動性が増すことで、薄く均一に塗りやすくなりますし、味も損なわれません。
特に、クッキーやドライフルーツをコーティングするのにおすすめです。
電子レンジで手軽にチョコを溶かす方法
湯せんは時間も手間もかかるし、水が入るリスクもあります。
そんなときは電子レンジを使って、時短しながら失敗を減らしましょう。
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細かく刻んだチョコを耐熱ボウルに入れる
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ラップをかけて600Wで40秒ほど加熱する
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一度取り出して全体を混ぜる
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再び20秒ほど加熱し、再度よく混ぜる
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溶け残りがある場合は10秒ずつ加熱を追加する
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最後にサラダ油を加えてよく混ぜれば完成!
火を使わずに安全に作れるので、小学生のお子さんと一緒にお菓子作りをするときにもぴったりです。
ホワイトチョコのコーティングって難しい?
ホワイトチョコは甘くてまろやかな味が魅力ですが、扱いが少し難しいです。
その理由は、温度変化に弱く、すぐに焦げたり分離したりすることがあるからです。
また、ホワイトチョコのコーティング用製品はあまり多くなく、専門店でないと見つからないこともあります。
そこで、自宅でできる簡単な工夫を紹介します。
ホワイトチョコ+生クリームや油でなめらかに
ホワイトチョコをそのまま使うと、ドロッとしていて塗りにくいことがあります。
そんなときは、生クリームやサラダ油を少し加えると、とても使いやすくなります。
材料 | 分量例 |
---|---|
ホワイトチョコ | 120g |
生クリーム | 50ml |
またはサラダ油 | 約12g(10%) |
生クリームを加えると、コクのあるまろやかな風味になり、見た目にも光沢が出やすくなります。
サラダ油の場合は軽い口当たりになり、手軽に扱いやすくなります。
ホワイトチョコは温度に注意!
ホワイトチョコはとても繊細で、温度が高すぎるとすぐに焦げてしまいます。
湯せんを使うときは、40〜45℃くらいに温度を保つようにしましょう。
電子レンジを使うときも、少しずつ加熱して、こまめに混ぜるのがポイントです。
一気に加熱すると、ダマになったり油が分離したりすることがあります。
丁寧に扱うことで、きれいにコーティングできるようになりますよ。
スーパーや100均で買えるの?
コーティング用チョコレートは、製菓材料の専門店ではよく売られています。
でも、わざわざ専門店に行けない方や、ネットで注文してもすぐに届かないときもありますよね。
そんなときは、身近なスーパーや100円ショップでも探してみましょう。
店舗によっては、季節限定で販売していたり、バレンタイン前などに入荷していることがあります。
必ずしも常にあるとは限らないので、見つけたときに買っておくのもひとつの手です。
まとめ:コーティング用チョコがないときの対処法
最後に、今回紹介した代用法をまとめてみましょう。
テンパリングは慣れるまで時間がかかりますが、代用方法を知っていれば失敗せずに楽しめます。
自分の目的やスイーツに合わせて、ぴったりの方法を選んでみてくださいね。